前泊で中川町に車中泊し、翌日小雨降る中、初めての天塩川下りを決行した。



北海道が誇る大河・天塩川は川下りルートが幾通りもあるらしい。夢を膨らませながらネットで下調べ、一番面白そうな美深カヌーポートから天塩川温泉までの約17キロのコースを下る事にした。

最初に到着地の天塩川温泉を下見。ちょうど天塩川温泉駅に気動車が停車していて、駅と踏切が近いからしばらく通れなかったので写真を撮ったら若い運転手が渋く手を振ってくれた。粋だなJR北海道。



次に出発地点の美深カヌーポートに向かう。最初、美深の道の駅に行ったけど、カヌーポートは1本横の道から入るようだ。



可愛い看板が目印。



キレイなカヌーポートを期待していたのだけれど、北海道を直撃した台風の影響なのか美深のカヌーポートは泥に埋もれ、辺りも泥だらけだった。



美深にカヌーを降ろして天塩川温泉までクルマを置きに行き、自転車で美深カヌーポートまで戻る。

クルマは天塩川温泉のリバーサイドパークキャンプ場前にある駐車場を利用させてもらった。オンシーズンは混むのかな。



ここからスタート地点の美深を目指す。雨脚は少し強くなってきた。



国道40号線に入るといきなり登り坂。大型トラックも頻繁に横を通り過ぎ、路肩では2か所で工事をやっていた。車中泊で寝不足、さらに小雨という最高のコンディションにめげずに黙々とペダルを漕ぐ。

しばらくすると道の駅の看板。あと少しだ。



ようやく到着。メーターは16.7キロだった。
道の駅奥のキャンプ場受付に自転車を停めさせてもらった。




ここからカヌーポートまで少し歩いた。



出艇準備をしていたら、雨が上がって晴れ間が見えてきた。




初天塩川、いよいよ出発。



川幅が広い。あぁ大河。



あちこちにある変な渦にパドルをとられる。



スタートから流れはほとんどなく、筋トレのようにただひたすらパドルを漕いで前へ進んだ。吹きつける向かい風は時折強くなり、ほとんど前に進まない。二つくらい簡単な瀬を通り過ぎたけど、増水して瀬が潰れたのかな。

しばらく漕ぎ進み1つ目の橋、恩根内大橋を通り過ぎた。



この区間の天塩川は砂浜の河原がなくゴロゴロとした石の河原ばかり。途中昼食をとってひと休み。




再び漕ぎ進めるとすぐに小車大橋、橋にカヌー用の案内板がある。



台風の爪痕かな。



「微妙」な瀬を何箇所か通過。川幅があるので迂回もできる。



さらに進むと、岩の入江があったので上陸して休憩。しばらくすると猛烈に風が強くなってきた。



ネット検索では天塩川の名前の由来でもある「テッシ」は「やな」のように並んだ岩の意味だそう。まさに「やな」のように川幅いっぱいに一列に並んだテッシ。いちばん左がかろうじて通れる。ここも増水でわかりづらくなっているのかな。



テッシを過ぎるとすぐ横にゴロゴロした岩場が広がっていた。ここに上陸して吹き続ける強風が収まるのを待った。



風は一向に弱まる気配がないので艇を出し、ひたすら漕ぐ。強風にあおられ艇は横を向きそうになり、ひどい時にはいくら漕いでも静止が精いっぱい。

数回強い風に押し戻されながらも漕ぎ進めていると、ようやく最後の橋、止若内橋が見えてきた。



橋をくぐると「川の駅」の看板。こんなに目だつと通り過ぎる心配もない。



美深からここまで約4時間半だった。



「川の駅」なのにクルマが入れる道路までカヌーを引き上げるのが大変。斜面をカヌーを持ちながら約100m登る。



カヌーを引き上げクルマにカートップ。その後、美深に停めた自転車を回収。天塩川温泉や美深温泉も入りたかったけど、予定以上に遅くなったので後ろ髪引かれながら帰る事にした。

クルマを出してすぐに強い雨が降ってきた。川下りの最中でなくて良かった。



今回の天塩川は増水していて瀬が潰されたからなのか、期待をはるかに「下回る」迫力。大河の下流は流れが穏やかで積極的に漕がないとほとんど前に進まない。

川幅が広いと風の影響をもろに受け、強い向かい風だとほぼ前に進まず、バランス崩して粗沈しそうだった。
もし又の機会があったらもう少し上流を攻めてみようかな。